ムギと王さま
岩波書店
「お人よしのウィリー」と呼よばれる男がいました。
ある日、わたしがムギ畑をながめていると、そのウィリーが不思議(ふしぎ)な話をしてくれました。ウィリーはまだ小さかったころ、大昔のエジプトに住んでいて、ムギを育てていたと言うのです。そのころエジプトでは、王さまが死ぬとムギをお墓(はか)に入れることになっていて、ウィリーの育てたムギもお墓に入れたことがあり、それから何百年もたって王さまのお墓から見つかったムギが、今、目の前の畑で育っているのだと言うのです。
このほかにもたくさんのお話が入っています。
詩の本 2 みんなでうたおう
岩波書店
❝詩❞と言っても色々ある。
お父さんやお母さん、おじいちゃんやおばあちゃんが好きな詩には、昔なつかしいものや最近のはやり歌もある。きみたちがよく知っているアニメの主題歌や音楽の教科書にのっている歌もりっぱな詩と言える。この本には、そんないろいろな詩が88ものっている。
アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」や「ムーミン」のテーマソングは知っている?「春の小川」「里の秋」は音楽の教科書で見たことがあるかな?家族や友だちにも聞いてみよう。
そして、いっしょにみんなで歌おう!
ミオよ、わたしのミオ
岩波書店
ミオは、❝はるかな国❞の王子です。
少し前までは、貧まずしく、人に愛されることを知らない、ただの男の子で、ボッセと呼よばれていました。
優(やさ)しい王様は、9年もの間、自分のむすこを探していたのです。そして、王子にもどったミオは、自分の馬を持ち、多くの友だちにかこまれ、幸せに暮くらします。
しかし、ミオにはまだ、おそろしい運命(うんめい)が待っていました。❝騎士(きし)カトー❞の所へ、戦いをいどむ旅に出かけなくてはならなかったのです。
魔女の宅急便
福音館書店
魔女(まじょ)のキキは、13才。おきてにならって、❝ひとり立ち❞することになりました。魔女のいない町を探し、そこで、たったひとりで暮(く)らすことによって、魔女の存在(そんざい)を知ってもらうのです。
満月の日、キキはお母さんが作ってくれた黒い服を着ると、黒ネコのジジを連れ、ほうきに乗って出発しました。川に沿って飛んで行き、海辺の大きな町を見つけて、そこで暮らすことにしました。そして、ほうきで空を飛ぶことをいかして、❝魔女の宅急便❞を始めるのです。
ふたりのロッテ
岩波書店
夏休みに参加(さんか)した❝子どもの家❞で、ルイーゼとロッテは出会います。
ふたりはなんと、すがた・かたち、それにたんじょう日まで同じだったのです。それもそのはず、ふたりは、離婚(りこん)したお父さんとお母さんに、それぞれ育てられたふたごの姉妹(しまい)だったのです。
ふたりはなんとかまた両親といっしょに、4人で暮くらせるように、ある方法を思いつきます。さて、それは…。
ドリトル先生アフリカゆき
岩波書店
医者のドリトル先生は、動物好きで色んな動物を飼(か)っていたので、家の中がよごれ、患者(かんじゃ)さんが少なくなり、貧乏(びんぼう)になっていきました。
ある日、オウムのポリネシアが❝動物語❞を先生に教えました。そのおかげで、一時はお金持ちになりますが、長くは続かず、また貧乏に。
そんな時、アフリカのサルたちがおそろしい伝染病(でんせんびょう)にかかり、たくさん死んでいると聞きます。
先生は、サルたちを助けるために動物たちと航海(こうかい)に出かけるのでした。
チョコレート工場の秘密
評論社(絶版)
チャーリーは、家のとなりのチョコレート工場の秘密(ひみつ)をおじいちゃんに聞いてから、気になって仕方がありません。
そんなとき、チャーリーは5人だけ工場の中を見学できるという金色のチケットを当てます。そしてある日、他の4人と工場の中へ。
工場長のワンカさんの案内(あんない)で、どんどん地下に進み、ついに❝チョコレート室❞と書いてある部屋に通されました。
ところがそこで、一緒にきたオーガスタスという男の子がチョコレートの川に落ちてしまい、みんなは心配(しんぱい)しますが、なぜかワンカさんだけは平気な顔なのです。
たのしいムーミン一家
講談社
優(やさ)しい心を持ったムーミントロールとその仲間たち。物語は、ムーミンたちが冬眠(とうみん)するところから始まります。
雪の中、みんなも時計までもが静かになっていくのですが…。
そして春、百日百晩(ばん)の眠ねむりからさめたムーミンたちは❝とてもおもしろいこと❞を考えて、山に登ることにしました。ところが、山のてっぺんには、真(ま)っ黒いシルクハットが1つ、転がっていたのです。ムーミンたちは、その不思議(ふしぎ)なぼうしを家に持ち帰ることにしました。
大草原の小さな家
福音館書店
アメリカの開拓(かいたく)時代、インガルス一家は住みなれた❝大きな森❞の家をはなれ、新しい土地を探しに出かけます。
そして、ようやくたどりついた大草原に家を建てました。ところが、そこはインディアンの土地だったのです。
一家は、自然のすさまじさやインディアンへのおそれと戦いながら、力を合わせて、乗りこえていきます。
たくましくて、たよりになるとうさんと、優(やさ)しいかあさん、そして3人姉妹、家族みんなでがんばるお話です。
ギルガメシュ王ものがたり
岩波書店
メソポタミアというのは、チグリス川とユーフラテス川の間にはさまれたところで、土地が肥(こ)えていて農業に適てきしていたため、8000年以上前から人間が住みつき文明を発展(はってん)させてきました。
この本は、❝文字❞を発明したメソポタミアの人々が、粘土板(ねんどばん)に残した神話「ギルガメシュ叙事詩(じょじし)」を元にして書かれたものです。
はるかな昔を心に思い描かせる本です。
風にのってきたメアリー・ポピンズ
岩波書店
東風に乗り、どこからともなくやって来たメアリー・ポピンズ。ジェインとマイケルの家に子どものお世話係としてやとわれます。彼女は、からっぽのカバンからパジャマやハブラシを出したり、動物と話をしたりします。
おこりんぼで、気まぐれ、でもにくめないメアリーが来てからは、不思議(ふしぎ)でワクワクするような事が起こります。
けれども、西風の吹(ふ)く春の第一日目、子どもたちは、いつもとちがうメアリーの様子に、考えたくない❝ある予感❞を感じて…。
思い出のマーニー 上
岩波書店
おばさんに育てられているアンナは、ある日いなかにあずけられます。
そこで、同じ歳くらいの女の子マーニーと出会い、なかよしになります。
マーニーはとても不思議(ふしぎ)な子で、アンナと2人きりでないと会ってくれないのです。
やがて、マーニーはアンナの前から姿を消してしまいます。落ちこんでいたアンナでしたが、マーニーが住んでいた家に新しい家族が引っ越してきて、アンナに新しい友達ができました。そして、ある日アンナが知ったマーニーのなぞとは…。
赤毛のアン
講談社
真っ赤なおさげ、顔はそばかすでいっぱいの女の子、名前はアン=シャーリー。アンはアボンリーの村はずれ、グリーンゲーブルに老兄妹のマシュー、マリラと住んでいます。
アンは孤児院(こじいん)からもらわれてきたのですが、マリラたちは本当は男の子が欲(ほ)しかったのです。でも、アンはその明るさで老兄妹の気持ちを変えて、いっしょに暮(く)らすようになるのです。
美しいアボンリーの村で、アンが成長していく物語です。
わらしべ長者
岩波書店
むかしむかしのことです。仕事がなくて、どうやって暮くらしていこうか、とほうにくれている男がいました。いっそ死んでしまおうかとも考えましたが、何かいい知恵(ちえ)を授さずけてもらえるかもしれないと思い、観音(かんのん)様さまのお堂(どう)の前に座(すわ)りこみました。すると、かわいそうに思った観音様が、「お堂を出て、最初に手にさわった物を大切にしなさい」と教えてくれました。さて、男は最初に一体何を手にしたのでしょう?
この話のほかに、日本の民話が22話集められています。
秘密の花園
福音館書店
少女メリーは、両親の愛にめぐまれず、わがままに育ちます。そして、両親が亡(な)くなると、イギリスにあるおじさんの屋敷(やしき)にひきとられます。部屋のたくさんある屋敷でしたが、一面広がる荒野に建っていて、他には何もありません。
ある日、メリーはひとりで遊んでいるうちにだれも入ってはいけないとされている秘密(ひみつ)の庭を見つけます。そして、同じころ、広い屋敷のどこかから、ときどき聞こえてくる泣き声の正体を、つきとめますが…。
死の川とたたかう
偕成社
富山県神通川付近でおきた日本四大公害病の一つであるイタイイタイ病。この病気にかかった人は、骨が縮(ちぢ)み、わずかなショックでも折れてしまうため、寝返(ねがえ)りをうつことさえむずかしくなる。なぜ、こんな病気がおこるのか。そして、病人を救すくうために何ができるのか。
この本は、イタイイタイ病の研究に一生をかけた萩野(はぎの)博士のたたかいの記録である。
黒いお姫さま
福音館書店
15才の誕生(たんじょう)日の前の日、「明日死ななければなりません」とお姫さまは言いました。そして、王さまに、自分のひつぎに番人をつけること、その番人が今まで一度も悪いことをしたことがない人ならのろいがとけることを言い残し、死んでしまいます。
真(ま)っ黒(くろ)になったお姫さまのひつぎについた番人は、なぜか必(かなら)ず次の日の朝になるといなくなってしまいます。みんなこわくなり、番人になる者がいなくなりました。
そんなある時、ひとりの羊飼(か)いが番人をすることになるのですが…。
他にも10話のドイツの昔話が入っています。
ギリシア神話
のら書店
想像(そうぞう)力豊かな古代ギリシアの人々が生み出したギリシア神話。美術(びじゅつ)品や星座にまつわるお話などで、みなさんも知っている神話があるかもしれません。
初めて人間に火を与えた「プロメテウスの火」、パンドラが開けた箱から苦しみがとびだした後に、希望(きぼう)が残のこっていた話「パンドラ」、有名な英雄(えいゆう)「ヘラクレスの12のぼうけん」など、ギリシアの豊かな自然を舞台(ぶたい)に数多くの物語が伝えられています。
風の又三郎
岩波書店
谷川の岸にある小さな小学校に、風とともに不思議(ふしぎ)な男の子が転校してきました。男の子が何かをすると風が吹(ふ)くので、村の子どもたちはその子を「風の又三郎」と呼よびますが…。
子どもたちと自然とのふれあいを書いた「風の又三郎」のほか「雪わたり」、「よだかの星」、「セロ弾ひきのゴーシュ」など、17のお話が入っています。
せいめいのれきし
岩波書店
はるかな昔、太陽が生まれ、生命の歴史が始まる。地球が生まれ、生命が生きられるようになるまでには、多くの生き物が生まれ、それらをとりまく宇宙や自然…色々なことが変わっていく。
本のタイトル「地球上にせいめいがうまれたときからいままでのおはなし」を、劇(げき)のように一場面ずつ美しい絵で見せてくれます。案内役(あんないやく)が時代によって色々出てきます。でも、最後のページ…ここからは、あなたたち自身が主人公ですよ。
お江戸の百太郎
岩崎書店
東京が江戸と呼ばれていたころ、本所(ほんじょ)亀沢(かめさわ)町の長屋(ながや)に千次という岡っ引きとむすこの百太郎が住んでいました。
千次は、ずるいことをしない岡っ引きでしたが、捕(と)り物のうではまるでだめで、今まで手がらがありません。
それに引きかえ、百太郎はしっかりしたむすこでした。ある日、伊勢屋のむすめお千賀(ちか)ちゃんがさらわれます。
百太郎は知恵(ちえ)をしぼって犯人(はんにん)探(さが)しを始めます。
百太郎が色々な事件を解決して大活躍(かつやく)するお話です。
風と木の歌
実業之日本社(絶版)
ぼくは、山で白ぎつねの子を見つけた。あとを追いかけるが、見失ってしまう。そこへとつぜん「そめもの屋」があらわれ、きつねが店員に化けて立っていた。
ぼくはお客になり、きつねの言うままに指を青くそめてもらった。指でひしがたの窓まどを作りのぞくと、不思議ふしぎなことに、色々ななつかしい思い出が見えた。
このお話「きつねの窓」のほかにも、不思議なお話がたくさんのっています。
がんばれヘンリーくん
学習研究社
ごくふつうの小学校3年生のヘンリーくんは、ある日町で1ぴきのやせこけた犬に出会います。
あばらぼねがすけて見えていたので、アバラーと名づけて、家に連れて帰ることにしますが、バスの中であばれだして大さわぎ。やっとの思いで、家にたどりつき、ヘンリーくんとアバラーのゆかいな生活が始まりました。
なくしてしまったフットボールをべんしょうするために、1ぴき1セントのミミズを集めたり、ドックショーに出場したり…。さて、次の事件は?
グリーン・ノウのお客さま
評論社
グリーン・ノウは、森と川に囲かこまれたイギリスのいなかです。うっそうとしげった森は、まるでジャングルのようで今にも何かが飛(と)び出してきそうです。
ピンはそこで前の年の夏、友だちのアイダやオスカーととても楽しい時間を過すごしましたが、今年は、ひとりきり。ところが、おどろくべきお客さまがグリーン・ノウにやってきたのです。
グリーン・ノウの物語はほかにも5冊(さつ)あります。
クローディアの秘密
岩波書店
クローディアは、美しく家出することをとても注意深く計画し、弟のジェイミーをさそってニューヨークのメトロポリタン美術館(びじゅつかん)へ家出しました。
守衛(しゅえい)に見つからないようにいろいろ工夫をして生活していくうちに、ふたりはある美術品にひきつけられます。それは、ミケランジェロ作といわれている天使の像。この像が本物かどうか、ふたりは証拠(しょうこ)を探し続けます。そしてとうとうその手がかりを見つけるのでした。
太陽の東 月の西
岩波書店
ノルウェーという国を知っていますか?
たくさんの山や川、湖があるヨーロッパの北のはずれの細長い国です。この本は、そんな自然豊かなノルウェーに伝わる民話を集めたものです。
不思議(ふしぎ)な湖やようせい、トロル、魔女(まじょ)などが登場する話、勇気と知恵(ちえ)で色々な問題を解決(かいけつ)する王子や少年少女が活躍(かつやく)する話、また農家のおかみさんやだんなさんの話など、18のお話を楽しんでください。
宝さがしの子どもたち
福音館書店
イギリスのロンドン、ルイシャム通りというところに、女の子2人男の子4人のきょうだいが住んでいました。長女のドラはしっかり者で弟たちのめんどうをよく見ます。長男のオズワルドは色んなことをよく知っていて、なんでも先頭にたって行動するまとめ役です。
お父さんが仕事に失敗し、家族は貧乏(びんぼう)をしていました。子どもたちは、宝探しをしたり、詩を新聞社に売り込んだりしてお金をかせごうとしますが、子どものかせげるお金なんてたいしたことないですよね。でも、子どもたちが努力した結果、ビックリするようなことが待ち受けていました。
宝島
福音館書店
むかしむかし、海ぞくたちが七つの海をまたにかけて、荒(あ)らし回っていたころのお話です。
ひとりの老水夫が残した箱の中には、大切そうにしまわれた1枚まいの地図がありました。この地図を手に入れたおかげで、わたしは、あのおそろしい海ぞくたちのいる広い海へと冒険(ぼうけん)の旅に出かけることになりました。
航海(こうかい)の間には、仲間とともに悪者と戦うことになります。さて、どんなことになるのやら…。
チャイコフスキー
リブリオ出版
チャイコフスキーは、今まで住んでいたペテルブルグからひとり、モスクワに出ることになりました。
25才でようやく親元をはなれ、自立するために、音楽院の仕事につきます。けれども、チャイコフスキーは不安で、早くふるさとに帰りたくてたまりません。知人や友人のいる所でゆっくりと作曲に取り組みたいのです。
そんな思いのまま、モスクワにたどり着いたチャイコフスキーでしたが、そこで、その後の人生を大きく変える人々に出会うことになります。
点子ちゃんとアントン
岩波書店
点子は、小さいけれど元気な女の子。両親はお金持ちだが、仕事や用事にいそがしくて、あまりかまってくれません。点子はおもしろい子で、かべの前でおじぎをしてマッチを売ったり、肉屋のご主人にふたりで四部合唱(がっしょう)しようと言ったりします。
そんな点子の親友はアントンという男の子。アントンは、病気の母親を助けようと、毎夜、橋の上でくつひもやマッチを売っている親思いの少年です。そしてふたりは、点子の家庭教師が関わるおかしな事件(じけん)にまきこまれてしまいます。
トム・ソーヤーの冒険
福音館書店
ある夜トムは、友だちのハックとふたりで墓場(はかば)に出かけます。そこで、ふたりは人が殺されるところを見てしまいます。
ふたりは、おそろしくなって、「この秘密(ひみつ)はだれにも話さない」という誓(ちか)いをたてます。
しかし、次の日捕(つか)まったのは、トムたちが見た男ではありませんでした。トムが本当のことを言わなければ、彼は死刑しけいになるかもしれません。
悩(なや)んだ末にトムは、本当の勇気とは何か、答えを見つけます。
トム・ソーヤーの勇気あふれる物語が、今、始まる!
二年間の休暇
福音館書店
荒(あ)れくるった海上を、15人の少年だけを乗せた船がただよっていた。マストは折れ、ボロボロになり、12才から14才の少年たちは、必死に船のかじをとっていた…。
ニュージーランドの寄宿(きしゅく)学校の生徒たちが、沿岸(えんがん)航海(こうかい)をするはずだったのに、船は、14人の生徒と1人の少年見習い水夫だけを乗せて、大海へ乗り出してしまったのだ。
あらしの中で、ようやく無人島にたどりついた彼らは、そこで自分たちだけで生活をしなければならなくなる。自然との戦い、不安、習慣(しゅうかん)の違ちがいからくる対立を乗りこえて…。
二分間の冒険
偕成社
悟は、小学6年生。ある日、学校の体育館のそばで黒ネコに出会います。黒ネコのダレカは、違(ちが)う世界の森へと悟を連れて行き、ゲームに勝てば元の世界にもどすと言って姿(すがた)を消してしまいます。
仕方なく歩き始めると、同級生(どうきゅうせい)のかおりたちに出会いますが、悟のことを知らない様子。確(たし)かに同じ姿なのに、別人のようで…。
ダレカを探す悟は、かおりと一緒にいけにえとして竜の館に向かうことになります。竜をたおすには竜をたおす剣を持ち、竜のなぞかけを解(と)かなければなりません。悟の冒険(ぼうけん)はどうなるのでしょう?そして、元の世界にもどれるのでしょうか?
人形の家
岩波書店
エミリーとシャーロット姉妹(しまい)が、大おばさんからもらった人形の家では、小さなオランダ人形のトチーが、家族と幸せに暮(く)らしていた。ところがある日、トチーを以前(いぜん)からにくんでいた、人形のマーチペンが現(あらわ)れる。
この人形の美しさに心うばわれたエミリーは、シャーロットの言うことも聞かずに人形の家をマーチペンのものにしてしまう。
やがて、悲しいできごとが起こり、エミリーはやっと本当に大切なことに気づくのだった。
人間だって空を飛べる
福音館書店
白人たちに支配(しはい)され、奴隷(どれい)として働かされていた歴史を持つ黒人たち。彼らが語り継(つ)いできたたくさんの民話の中から代表的なお話が24編入っています。
キツネやウサギなど動物たちのゆかいなお話、ジョンを主人公にした冒険(ぼうけん)のお話、そして奴隷たちのお話。どのお話も、不思議(ふしぎ)な明るさといつも自由を夢見る力強さとにあふれています。
おじいさんが奴隷だったというハミルトンがまとめた黒人たちの歴史と生活を知ることができる民話集です。
ハヤ号セイ川をいく
講談社
ある雨上がりの朝、デビットは、家の庭に面したセイ川に流れついたカヌーを見つけ、持ち主を探した。カヌーの持ち主アダムと出会い、ふたりでカヌーの手直しをして、「ハヤ号」と名前をつけた。ふたりは、アダムの家に伝わるなぞの詩をもとに、かくされた宝を探し出そうとする。ふたりは、宝探しの最初の航海(こうかい)へカヌーをこぎだしたが…。
夏休みに起こった、冒険(ぼうけん)と友情の物語。
ブナの森は緑のダム
あかね書房
生き物の多くは、水がないと生きていけません。
とりわけ、わたしたち人間は、飲み水をはじめ暮くらしの中のさまざまな場面で、大量の水を必要(ひつよう)とします。
わたしたちは、その水を地下水や川からくみ上げて使います。地下や川の水は山でつくられます。その山は岩や土しかないはげ山ではありません。そこには、緑ゆたかな森が広がっています。そして、緑の森は水をつくるのに大切な役割(やくわり)を果たしているのです。
さて、そのしくみとは?
冒険者たち
岩波書店
ドブネズミのガンバは、船乗りネズミの集会で血まみれのネズミ忠太に出会います。忠太は、夢見ヶ島に住むネズミで、仲間をおそろしいイタチのノロイ一族から守るため、助けを求めにやってきたのです。
ガンバは、15ひきのゆうかんな仲間たちと、このきけんな冒険(ぼうけん)の旅に出かけます。島ネズミたちも加わって、ガンバたちは、力を合わせて戦いますが、ついに、ノロイ一族に追いつめられてしまいます。
ぽっぺん先生と帰らずの沼
筑摩書房
ぽっぺん先生は、ある科学雑誌(ざっし)社にたのまれた仕事をするために、夏の暑い中、大学に来ていました。
お昼を食べようと、いつものキョウチクトウの木かげにすわっていると、目の前を桃色のなにかが…。
よく見ると、桃色のウスバカゲロウでした。新種かもしれないと、ぽっぺん先生は、あわてて追いかけます。
ところが、追いかけているうちに、気がつくと自分が桃色のウスバカゲロウになっていて…。
ぽっぺん先生は人間にもどれるのでしょうか?
魔法使いのチョコレート・ケーキ
福音館書店
この本には、短いお話が9つと詩が1つ入っています。
楽しくてほのぼのした話、ちょっと不思議(ふしぎ)な話、ゾッとする話などいろいろあります。
その中のひとつ、本のタイトルになっているお話は、魔法(まほう)は下手(へた)だけど、チョコレート・ケーキ作りが上手な魔法使いの話。
この魔法使いは、友だちがほしくて、町じゅうの子どもにパーティーの招待状(しょうたいじょう)を書き、長いこと待まっていました。はたして子どもたちは来るのでしょうか?
名探偵カッレくん
岩波書店
カッレくんは名探偵(めいたんてい)になることを夢見ている男の子です。でも、カッレくんの住むストゥールガーダンの町は平和な町で、なかなか事件(じけん)など起こりません。
しかし、仲良しのエーヴァ・ロッタの家にやって来た、エイナルおじさんのあやしげな行動に、カッレくんはロッタとアンデスの三人で探偵ごっこを始めます。
そして、ついにおじさんが宝石どろぼうの一味であることをつきとめ、三人は、勇かんにも、一味に立ち向かっていくのです。