令和6年9月28日、アビスタホールにて読書講演会『紫式部と源氏物語 千年生きる物語の魅力』を開催し、121人の方が参加されました。
講師には東京大学大学院人文社会系研究科教授の高木和子氏をお迎えし、源氏物語の魅力やその背景、紫式部という人物についてお話ししていただきました。
前半は紫式部についてお話ししていただき、『紫式部日記』や『紫式部集』をもとに、紫式部が実体験を『源氏物語』に反映していること、一度落としてからほめる論法を使うことが多いこと、自慢したいことをしていないように包み込んで書いていることなどがわかり、紫式部の性格を知ることができました。
また、後半の『源氏物語』では、主要人物関係図を見ながら、物語を解説くださり、原文を見ていきました。『源氏物語』は、ただの恋愛物語ではなく、いかに人が人らしく生きるかを書いており、物語が千年生き続けている理由は晩年の光源氏と紫の上の物語が非常に優れているからであると大河ドラマの話も交えながらお話しいただきました。
講演後のアンケートでは「内容をよく砕いて、面白く説明してくださり、とても分かりやすく、楽しいひとときだった。」「お話を聞いて、今も昔も人の求めるものは変わらないのだと思った。」「大河ドラマにより、身近に感じられるようになった源氏物語の作者や平安の人々の暮らし、考え方などをより深く知ることができた。タイムリーな企画でよかった。」などの感想が寄せられました。
講師の高木和子氏
会場の様子。また聞きたいという声が多く聞かれました!